研究課題/領域番号 |
17K02452
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
下岡 友加 広島大学, 文学研究科, 准教授 (30548813)
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研究分担者 |
柳瀬 善治 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (10782328)
有元 伸子 広島大学, 文学研究科, 教授 (50202768)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 講談 / 新渡戸稲造 / 西岡英夫 / 国木田治子 / 尾島菊子 / 岡本かの子 / 加納豊 / 永代美知代 / 英塘翠 / 講談 愛国婦人 / 新撰組 / 日本文学 |
研究成果の概要 |
日本統治初期台湾で発行された愛国婦人会台湾支部機関誌『台湾愛国婦人』の内容を掲載小説、評論、落語、講談を中心に、複数の作家・作品に渡って多角的につまびらかにした。これにより、従来の作家全集・著作目録等に未収録であった作品の内実や履歴が初めて明らかとなり、彼ら/彼女らの仕事を再評価・再検討する新たな資料と視座を提供することができた。加えて、現在では無名である台湾在住の日本人作家たちの作品分析を通じて、当時の彼らの価値観の一端を明らかにすることにより、日本近代史・台湾史・植民地研究に資する考察を行い得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『台湾愛国婦人』は本研究開始時には全88冊中、52冊分しか発見されておらず、所蔵館も国内外に散在した稀覯本であったが、本研究期間中の2018年時に新たな資料が大量に確認され、復刻版の刊行へとつながった。本研究による継続的な研究の発信により、『台湾愛国婦人』の資料的価値を広く一般に知らしめることができたと考える。明治から大正期にかけて〈外地〉で刊行された婦人雑誌の内容を精査することにより、日本近代文学が植民地へと市場を拡張していった様相を具体的に示すとともに、のちの昭和期に発刊される〈外地〉雑誌、新聞等メディアとの比較考察対象たりうる植民地初期媒体に関する貴重な考察となった。
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