研究課題/領域番号 |
17K02458
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
藤原 英城 京都府立大学, 文学部, 教授 (20264749)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 文運東漸 / 西村市郎右衛門 / 江戸版 / 好色本 / 浮世草子 / 菱川師宣 / 料理書 / 上方版 / 吉田半兵衛 / 西村源六 / 本屋仲間 / 江戸板 |
研究成果の概要 |
本研究では、文運東漸前史としての江戸版好色本の出版状況と、京都の書肆西村市郎右衛門の初代・二代目の出版活動について調査した。 その結果、これまで十分に考察されてこなかった好色本3作品(『蜜漬の一曲』『好色三人紅』『逸題浮世草子』)が貞享・元禄初期に出版された早期の江戸版好色本であることが明らかとなった。また初代市郎右衛門はいち早く料理書の出版に着目し、二代目もそれを出版戦略として踏襲していることが指摘でき、文運東漸前史において料理書の出版活動も重要な要素であることが推測される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、江戸時代中期に至って文化の中心地が上方から江戸へ移行し始める、いわゆる文運東漸現象の発生的契機として、江戸根生いの地本屋の出版活動、特にその好色本の刊行が重要な要件となることが明らかとなった。また地本屋の活動のみならず、そこには上方の書肆、取り分け京都の版元西村市郎右衛門の初代、二代目の二代に渡る江戸への出版戦略が江戸出版界の隆盛、引いては文運東漸をもたらす要因となった可能性が浮上することとなった。 文運東漸前史としての本研究の成果は、文学史のみならず日本文化史研究に新しい視点をもたらし、さらに西村の出版戦略としての料理書の刊行に関する考察は今後の新たな検討課題となろう。
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