研究課題/領域番号 |
17K02463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
大谷 節子 成城大学, 文芸学部, 教授 (90211797)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 京観世 / 謡 / 浅野太左衛門 / 浅野文庫 / 浅野栄足 / 素謡 / 徒歌者流 / 賀茂季鷹 / 門生録 / 林喜右衛門 / 日觸詣 / 林定期能 / 門人録 / 門人帳 / 謡本 / 能楽 / 伝授 / 教授法 / 佐々木竹苞楼 / 能 / 京都 |
研究成果の概要 |
江戸前期から近代にかけて代々素謡を生業とし、京都を活動拠点として畿内外に謡の弟子を有して各地に謡業を広めた五家(浅野太左衛門家、井上次郎右衛門家、薗久兵衛(久右衛門)家、林喜右衛門家、岩井七郎右衛門家)伝来資料の内、浅野太左衛門家について、浅野家より京都観世会に寄贈された浅野文庫の悉皆調査と全点撮影を行い、『徒歌授受伝』『能楽余録』『他郷詛盟順簿』他、重要な資料について翻刻を行った。その全体像については影印、翻刻、解題目録、浅野家系図を収録した浅野太左衛門家基礎資料集成の2021年度中の刊行を予定している。林喜右衛門家については、軸装を含め新たな史料が見出され、翻刻を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
江戸前期から近代にかけての謡の家の門人録は、各時代の人的交流、文化のネットワークを明らかにする基礎資料である。浅野太左衛門家は『他郷詛盟順簿』を除き、他家のように各代を網羅した門人録を失っているが、八代目の栄足が「徒歌者流」の「記簿」を集成すべく文政三年に橘園蔵板として刊行した『門生録』が一冊のみ伝えられており、これによって浅野家も「京観世」の他家同様、広範囲に亘る謡業の門人養成がなされていたことが裏付けられた。また、浅野家九代栄應作成の浅野家蔵書改正目録の紙背は、加藤宇万伎『土佐日記解』の栄足による書写本であることが判明し、他の筆写本の識語からも栄足と国学者との交流が具体的に跡付けられた。
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