研究課題/領域番号 |
17K02473
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
高橋 幸平 同志社女子大学, 表象文化学部, 准教授 (40581567)
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研究分担者 |
日高 佳紀 奈良教育大学, 国語教育講座, 教授 (00335465)
大浦 康介 京都造形芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (60185197)
久保 昭博 関西学院大学, 文学部, 教授 (60432324)
河田 学 京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (00569923)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フィクション論 / 文学理論 / 読者論 / メディア論 / 詩的言語論 / 近・現代文学 / 近現代文学 / 虚構論 |
研究成果の概要 |
本研究は、近年学際的な研究領域に成長しつつあるフィクション論でのさまざまな議論を整理・参照しつつ、日本近現代文学作品やそれをめぐる言説を、フィクション性という点に注目しながら従来よりも整合的に解釈・記述しようとするものである。隔月に行われた研究会ではまず、フィクションの理論を、表象の内容・提示のされ方・文脈という三点から整理し、次に研究会の参加者が、田山花袋・谷崎潤一郎・松浦理英子・小川洋子・多和田葉子・村上春樹・夏目漱石などの作品について、それぞれフィクション論の観点から分析した。その成果の一部は国内学会や海外(東京・札幌・バンコク・パリ・チューリヒ)での学会やワークショップで発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、日本近現代文学研究領域は小説やそれにかかわる事象を問題にしながら、必ずしも西洋フィクション論への目配りが行き届いていたわけではなかった。この領域におけるフィクション概念の定義は錯綜していたのである。近年の分析美学や文学理論におけるフィクション概念を整理した本研究は、そのような錯綜した議論の評価の尺度になるだろう。また、日本近現代においてフィクションがどのように鑑賞者の現実理解に関与するのかを具体的に分析した本研究は、イデオロギー装置として働く文学の負の側面を指摘する近年の政治的・歴史的文学批評を批判的に発展させることができるだろう。
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