研究課題/領域番号 |
17K02496
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 卓 金沢大学, 学校教育系, 教授 (10293325)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 英語圏文学 / 太平洋表象 / コロニアリズム / 冒険小説 / R. L. スティーヴンスン / ルイス・ベック / 植民地主義 / 宣教師 / R. L. Stevenson / Louis Becke / LMS missonary / サマセット・モーム / 太平洋 / 英語圏作家 / 英米文学 |
研究成果の概要 |
本研究は文学作品における太平洋表象と、作家や語り手の帰属意識(ホームの感覚)との影響関係を探った。対象とした作品は19世紀から20世紀初頭に至る英語圏小説で、作家の現地での見聞を反映した作品は、探検記や旅行記に依拠した物語よりもリアリスティックな世界を読者に提供した。しかしながら、歴史的に俯瞰する時、その系譜はファンタジーからリアリズムといった直線的なものではなく、虚構と現実が混ざり合う複雑な様相を呈する。こうした状況を個別化されたホームの感覚を通して検証し、後期ヴィクトリア朝作家の太平洋作品に通底する共通性と差異とを検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
19世紀後半から20世紀初頭にかけて数多く出版された太平洋を舞台とする物語を検証し、作者の太平洋についての認識と作品世界の相同性、およびそれまでの太平洋表象の系譜との差異を明確化した。とりわけ本研究は、先行研究がほとんど扱わなかったLouis Beckeの作品世界の解明に貢献している。また、本研究で検証した物語の太平洋イメージは戦前日本の南洋イメージと深く関係する事項であり、中島敦の南島小説などの解釈にも新たな視点を提供する可能性を有する。
|