研究課題/領域番号 |
17K02512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
柳谷 千枝子 (浅田) 岩手医科大学, 教養教育センター, 助教 (40714332)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | グレアム・グリーン文学 / ナラティヴ・メディスン / 医療倫理教育 / スピリチュアル・ケア / 病いの定義 / Medical Humanities / humane feelings / 人間性教育 / キリスト教文学 / 病者の心情 / 癒しと回復 / スピリチュアリティ / 癒しと救済 / 英文学 / グレアム・グリーン / 医療教育 / 倫理 |
研究成果の概要 |
ナラティヴ・メディスンに基づいた医療倫理教育を実践すべく、その精読教材としてG.グリーン文学を応用し、病者視点の物語に着目して諸作品を分析した。主として作中の医療関連描写、キリスト教倫理観の普遍性とスピリチュアリティに加え、病者の物語や心理描写、作中人物の身体的、精神的、社会的、宗教的問題およびトータルペイン、さらには癒しと回復のプロセスに着目した。これらを医療倫理教育に応用した結果、医療系学生が病者の心情を読み解き個々の問題点を抽出して対応策を探るなど、自己の医療人モラルを形成することにおいて、ある一定の学習効果が得られたことから、彼の作品は医療倫理教育の題材として有効であることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文学は、人間の物語がもつ象徴やメタファーが巧みに表現されているその特色から、病に向き合う現場や人々の現実と深く関連することへの気づきを提示する。本研究は、G.グリーンの文学作品を医療的観点から「病者視点の物語」として読み解き、それを医療倫理教育に応用する試みを通して、文学の文理融合的活用の可能性および作家研究の新境地を開拓する。さらに、ナラティヴ・メディスンに基づく全人的医療倫理教育モデルを整備し、今後、医療系学生が臨床の現場において要求される多様な価値観の尊重・バランスのとれた判断力・病者の心理的変化や内なる声の受容の仕方を把握する能力の育成に寄与する。
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