研究課題/領域番号 |
17K02519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
岩政 伸治 白百合女子大学, 文学部, 教授 (90349142)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 環境人文学 / エコクリティシズム / 汚染の言説 / 核なき世界 / 歴史的再現 / 環境批評 / 人新世 / 歴史の再現 / 被爆の表彰 |
研究成果の概要 |
被爆者がこの世を去った後もその記憶が「終わりなき物語」を創造し、次世代に語り継がれるとするオバマ氏の広島スピーチに着想を得た本研究は、総じて原爆文学や詩、マンガなどに見られる被爆(汚染)の言説の分析を通して、「汚染の言説」が「除汚の言説」として機能する可能性を見出した。またエコフェミニスト、Terry Tempest Williamsのエッセイに見られる修辞的戦略を手掛かりに、彼女が提示する「歴史の再演」という行為を、歴史教育上有効な手段とされる「歴史的再現」の修辞的戦略として位置付けることに一定の成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の学術的な意義は、環境汚染に関するナラティヴの重要性を明らかにすることにあり、またその社会的な意義は、環境保護意識を高め、問題解決に向けた行動を促す役割を果たすことにあり、そのために「科学論文」ではなく、環境汚染の実態をナラティブによって記述する「汚染の言説」として影響力を持つウィリアムスの作品を分析し、オバマの「核なき世界」という地球レベルの環境保護を目指す修辞的戦略と同時代性を持つウィリアムスのナラティヴが、市民レベル、地域レベルで汚染の問題を意識するためのディスコースとして、オバマの言葉を補完する役割を果たし、意義を持つことを明示した。
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