研究課題/領域番号 |
17K02526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
竹山 友子 関西学院大学, 文学部, 教授 (90462142)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 初期近代 / 詩 / 女性 / キャサリン・フィリップス / アフラ・ベーン / イングランド / 奇想 / 古典作品 / 女性詩人 / イギリス文学 / シェイクスピア / エイブラハム・カウリー / マーガレット・キャヴェンディッシュ / 英詩 / 17世紀 / 女性作家 / ジョン・ダン / エミリア・ラニヤー / ジェンダー / 英米文学 |
研究成果の概要 |
女性作家によるキャノン書き換えというテーマに沿って、キャサリン・フィリップスとアフラ・ベーンによる古典作品や初期近代の作品を含むキャノン(権威的作品)のジェンダー的書き換え作業に焦点を当てた。特に個人的心情が表出されている詩作品を中心に考察した。フィリップスにおいてはダンの奇想のジェンダー的書き換えを指摘するとともに、アリストテレス、プリニウスから中世のロジャー・ベーコンを経て初期近代のアグリッパ、サックリング、カウリーなどに受け継がれてきた伝統的奇想をフィリップスが利用していることを明らかにした。ベーンにおいては古典作品の影響に加えて、シェイクスピアのソネット集との類似性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
初期近代英国の女性作家によるキャノンの書き換えに関する研究は、原本・底本が判明している劇作品や翻訳・翻案作品を中心に行われてきた。しかし詩については原本・底本の存在の有無の判断が難しいことから、いまだ十分な考察がなされていない。本研究では創作詩および翻訳詩など「詩」を中心に原本や底本となる聖書、古典作品、同時代作品との共通点を探り、女性作家による改変部を分析することで、女性作家フィリップスとベーンがいかにキャノンを自らのためにそして女性のために利用したか、その巧妙な表現技法と意図を明らかにし、初期近代英国における女性作家の系譜作りの一役を担うものとした。
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