研究課題/領域番号 |
17K02530
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
阿部 曜子 四国大学, 文学部, 教授 (60294732)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | イギリス文学 / グレアム・グリーン / 冷戦 / メディア / 反米主義 / キューバ危機 / キム・フィルビー / イギリス諜報機関 / 英米文学 |
研究成果の概要 |
グレアム・グリーンの中後期の作品群や、彼が新聞等のメディアに発信した言説を、「冷戦」という文脈から再検証することが本研究の目的である。世界が経済的・政治的・文化的に深い対立構造の中にあったこの時代に、グリーンが「キューバ危機」等冷戦期の出来事を予見したり、英米の諜報活動の実情を暴き揶揄したりした刺激的作品の数々は、同時期にグリーンがメディアに寄せた記事や、大学等の公的な場で行ったスピーチ等での言説と連動したものであることがわかり、文学がメディアと相互的・共犯的な関係を築いていくプロセスや可能性を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、今世紀になってようやくその政治的な言説が注目され始めてきたグレアム・グリーンが、20世紀後半の複雑な世界情勢の中でメディア等に発信し続けた言説、並びに同時期に書かれた作品群を、「冷戦」という文脈で読み解いていくことで、文学―政治、文学―メディアのインタラクティブな関係と、その生成/創造のプロセスの解明を意図するものである。文学という領域から、「冷戦」という極めて政治的な状況を俯瞰し、再検討することは、学際的な研究としても意義がある。
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