研究課題/領域番号 |
17K02537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
小泉 由美子 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (60178556)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | エミリ・ディキンスン / 宗教メタファー / 自然神学 / 科学史 / 宗教と科学の補完性 / 新カルヴィン主義 / エドワード・ヒッチコック / 宗教と科学 / 対立と補完性 / ピューリタニズム / 風景詩学 / 宗教詩 / メタファー / 自然 / 科学 |
研究成果の概要 |
ディキンスンの宗教メタファーの意味を当時の福音主義、新カルヴィン神学を理解することにより解明した。宗教、哲学、科学、文学の複数の学問領域が交差し、「神」の存在が問われた宗教的時代に、詩人が創造した宗教メタファーも時代精神を照射するものである事実を解明することができた。19世紀米国東海岸の宗教、哲学、科学(自然神学)等の文献を解読することにより、ディキンスンを歴史的文脈に位置付け、彼女の宗教メタファーの特殊性を他の代表的芸術家と比較・対照することにより、詩人の宗教美学、宗教と科学の補完性の可能性を模索した軌跡を追った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Emily Dickinsonの宗教詩を歴史的文脈の中で理解することにより、「無神論者」「反キリスト教徒」とレッテルを貼られた詩人が、19世紀米国東海岸の思想潮流の中心にいた事実をメタファー分析を通して証明することができた。当時の社会からの「隠遁者」ではなく、宗教と科学の相克の時代、政治、社会的意識を持ち自然神学者たちの問いかけに対し、自身の見解をメタファーにより表明し、その結果「時代」を彫刻しえた偉大な詩人である可能性を示すことができた意義は大きい。最近の文化研究の成果と言語学の知見を活かし、Dickinsonのメタファーの特殊性を解明できたことにより、全体像把握に一歩前進した。
|