研究課題/領域番号 |
17K02540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
大野 美砂 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30337711)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ナサニエル・ホーソーン / トランスナショナル / 『アフリカ巡航日誌』 / 『ダートムーア老囚人の手記』 / 『おじいさんの椅子の全歴史』 / 「主として戦争問題について」 / トランスアトランティック / 「ダートムーア老囚人の手記」 / アメリカン・ルネサンス / 「白髪の戦士」 / アフリカ / 中南米 |
研究成果の概要 |
本研究は、ホーソーンの文学的想像力が、アフリカや中南米を含めた広いトランスナショナルな影響関係の中で形成されたことを明らかにして、これまで主にヨーロッパとアメリカのみに焦点を当ててきたホーソーンのトランスナショナリティに関する研究を発展させた。具体的には、19世紀前半に大西洋世界でどのような交流の実態があったのかを把握したうえでホーソーンの伝記や作品を見直し、彼の生涯には、従来考えられていたよりずっと多くのアフリカや中南米との接点があったことを指摘した。また、ホーソーンの広いトランスナショナルな交流や知識が、彼の作品の中に書き込まれていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は第一に、『アフリカ巡航日誌』や『ダートムーア老囚人の手記』など、従来のホーソーン研究では対象から抜け落ちてきた資料を分析し、その重要性を指摘したことである。これらの資料によって、ホーソーンが奴隷貿易やアメリカ植民協会の活動、19世紀半ばのアフリカ大西洋岸の状況、商船や海軍の合法な活動と奴隷商人や海賊などの非合法の動きが混在していた当時の大西洋の実態を詳細に知っていたことがわかり、ホーソーンの伝記の中のこれまで知られていなかった側面を発掘することができた。また、作品の分析において、そのような伝記的側面の作品への影響を考察し、ホーソーンの作品の新たな面を明らかにした。
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