研究課題/領域番号 |
17K02546
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
中川 千帆 奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (70452026)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 家 / 自己 / ジェンダー / 犯罪小説 / ゴシック / 都市 / 田舎 / 女性 / 少女探偵 / Nancy Drew / Judy Bolton / 地下室 / 女性専用住居ホテル / デパートメントストア / Identity / Double / Gothic / Crime fiction / カントリーハウス / 相続 / 国家 / アイデンティティ / 密室 |
研究成果の概要 |
「家と自己」課題は、英米文学においてゴシック研究と犯罪小説の連続性を見ながら、家というテーマに注目したものである。19世紀後半から20世紀前半の英米の作家、「推理小説」の初期作品から黄金時代の作品を中心に、家というテーマがどのように近代的自己の概念と関わっているかを明らかにするとともに、ジェンダーによって家との関わりが大きく違い、したがってゴシック小説だけではなく、推理小説においても女性の被害者・加害者と家の関係が大きく違っていることを分析した。その際には、比較的無名とされていた女性作家も取り上げることになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「家と自己」課題の意義は、ジャンル小説であることによって軽視されてきた犯罪小説の分野において、ジェンダーを始めとする政治的な側面に注目しつつ、哲学、心理学、地理学、建築学などを視野に入れながら、家の表象を分析し、近代以降、アメリカまたはイギリスにおいて家とその家に住む人がどのような関係にあるのかを分析したことにある。特に当時の建築史やインテリアに関するアドバイス本などを読み込むことによって、19世紀以降、近代化されていく都市、そして郊外や田舎において変化する環境のなかで、近代的自己の在り方を家との関係から明らかにし、それを犯罪小説の中にも見出せることを指摘したことが本研究の意義である。
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