研究課題/領域番号 |
17K02557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
権田 建二 成蹊大学, 文学部, 教授 (00407602)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人種分離 / レイシズム / 人種関係 / 法と文学 / 奴隷制 / 人種隔離 / 人種隔離訴訟 / 英米文学 |
研究成果の概要 |
本研究の最も大きな成果は、人種隔離の歴史的な成立過程を辿ることで、19世紀後半から20世紀初頭にかけて合衆国南部に顕著だった人種隔離が、一般的にそう理解されているより複雑であり、その歴史的・文化的発展のおおよその輪郭を捉えたことにある。すなわち、誰を黒人とし、誰を白人とするのか、という人種分類が多分に曖昧だったこと、さらには人種隔離を、19世紀末から20世紀初頭にかけての南部に限定するのではなく、より文化的・歴史的に広い文脈に位置付ける必要があること、そして時代と場所を超えて合衆国の人種隔離には奴隷制との思想的な連続性があることなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南北戦争以後の人種隔離および〈分離すれど平等〉原則に関するこれまでの研究は、法学研究及び歴史研究の両方の分野でこれまで盛んに行われてきた。しかしながら、法や裁判所の判決の歴史的作用を踏まえながら、判決文等の法的言説を修辞学的・文学的に議論した研究、あるいは文学テクストを法的言説と関連させて読み解く研究は比較的少ない。本研究は、文学・非文学テクストにおける人種隔離の表象やその正当化の(あるいは反対する)議論に焦点をあて、〈分離すれど平等〉をより広い文化的・歴史的にコンテストに位置付けることで、19世紀末から20世紀初頭の合衆国南部に限定されない人種隔離の重層性を明らかにすることができた。
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