研究課題/領域番号 |
17K02566
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
戸田 由紀子 椙山女学園大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (40367636)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | カナダ文学 / マイノリティ文学 / 笑い / ムスリム系カナダ文学 / アジア系カナダ文学 / Hiromi Goto / Zarqa Nawaz / Margaret Atwood / 笑いの手法 / ザルカ・ナワズ / パロディ / ムスリム / シットコム / 現代カナダ文学 / マーガレット・アトウッド / キム・チュイ / カナダ / アントニーン・マイエ / アカディア / ヒロミ・ゴトー / バフチン |
研究成果の概要 |
本研究では、21世紀転換期以降のカナダマイノリティ文学における「笑い」の手法とその政治的戦略を考察した。21世紀転換期以降のマイノリティ文学に「笑い」の手法が用いられるようになったことに着目し、それが複雑に働き続けている権力構造へ問題提起し、社会正義を提唱する有用な手立てと成り得ることを示した。本研究では、「笑い」の手法がどのように①支配者側の設定した枠組みに揺さぶりをかけ、②不平等を維持するその権力構造に問題提起し、③既存のステレオタイプを打破し、また④どのような癒しと和解の可能性を提示しているかを考察することで、「笑い」の手法とそのポリティクスを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、先住民およびアジア系、ムスリム系の文学研究に貢献するだけではなく、今まで軽視されてきた「笑い」の手法の持つ力を見出すことができることにある。またカナダのビジブル・マイノリティ、先住民、白人作家による作品を比較分析する本研究は、一つの集団に焦点を当てて考察されてきたカナダのマイノリティ文学研究のパラダイムシフトを促すとともに、マクロに働き続けている社会の複雑な権力作用を浮き彫りにできる。
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