研究課題/領域番号 |
17K02574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 神戸女学院大学 |
研究代表者 |
三杉 圭子 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (90267914)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ジョン・ドス・パソス / モダニズム / 身体性 / 言葉 / 『ビッグ・マネー』 / 『U.S.A.』 / サッコ=ヴァンゼッティ事件 / アメリカの自由 / デモクラシー / 『1919』 / 帝国主義 / 「失われた世代」 / 『ある若者の冒険』 / 父-息子の関係 / 理想主義 / ニュー・プレイライツ・シアター / コラージュ / 『マンハッタン乗換駅』 / アメリカの民主主義 / John Dos Passos / 言語芸術 / 共感 / 非言語コミュニケーション / 米文学 |
研究成果の概要 |
ジョン・ドス・パソスの作品群を、言語と身体性の関係性に着目して精査した。初期の作品『マンハッタン乗換駅』(1925)では、身体性から乖離した言語は批判的に描かれ、言語表現における身体性の回復が創作への契機と捉えられている。さらに作家は、視覚芸術であるモダニズム美術、演者の身体性に依拠する実験的演劇、そして社会活動との交差を経ることで、代表作『U・S・A』三部作(合本1938)において、言語と身体性の統合を、資本主義への抵抗というテーマをとおして、実験的な語りの技法に結実させていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ドス・パソス研究に身体性という新たな視座を付与することで、代表的作品群の理解に資するものとなった。近年、文学と身体性に着目した国内外の研究が輩出するなか、これをドス・パソス研究に応用することで、特に国内では論じられる機会が減じる傾向にあったこの作家と作品への評価を促すことことが期待できる。また海外での学会発表や出版をとおして、日本におけるドス・パソス研究の一端を紹介することができた。
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