研究課題/領域番号 |
17K02582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
中里 まき子 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (40455754)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | フランス革命 / カルメル会 / 記憶 / 証言 / 喪のエクリチュール / 殉教 / コンピエーニュ・カルメル会 / 受肉のマリー修道女 / 回想記 / 国際研究者交流 / 仏文学 / 西洋史 / ジュール・ミシュレ / ベルナノス / ジョルジュ・ベルナノス |
研究成果の概要 |
フランス革命期の反カトリック政策に抗って信仰を貫いたため、1794年にギロチンにかけられた16人のコンピエーニュ・カルメル会修道女が、現代までどのように表象されてきたかを探るべく、文献史料(偶然に逮捕と処刑を免れたカルメル会修道女が書き残した手記等)と文学作品(ジョルジュ・ベルナノスの映画脚本『カルメル会修道女の対話』等)を検討した。続いて、修道女たちの表象に、フランスの社会状況と人々の心性が映し出されていることを論証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
革命期のみならず、革命後のフランス社会にも見られた革命側(主に共和派)と旧体制側(主にカトリック・王党派)の対立構造は、革命の記憶の継承を分裂させることとなった。本研究の意義は、この分断を踏み越えて、革命の記憶の継承を俯瞰的視野から検討したことである。その結果、「共和国の歴史」と同様、「カトリックの歴史」もまた、客観的で中立なものではないことを確認し、さらに、革命の経験と「自己」のエクリチュールの生成との相関を考察する際に、今まであまり光が当たらなかった旧体制側による証言テクストを考慮に入れることの重要性を示すことができた。
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