研究課題/領域番号 |
17K02600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
鷲見 洋一 慶應義塾大学, 文学部(三田), 名誉教授 (20051675)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 啓蒙主義 / 18世紀 / 共時性 / 事件 / 歴史記述 / 圏域 / ディドロ / 啓蒙 / メンタルモデル / 歴史研究 / 18世紀 / フランス啓蒙 / 全体史 |
研究成果の概要 |
フランス啓蒙哲学者ドニ・ディドロの生活・思想・文学を新しく捉え返すのが本研究の眼目である。人文系研究者の「メンタルモデル」になっている「通時性」重視の歴史観ではなく、同時代の社会状況や歴史背景、あるいはディドロ周辺のさまざまな個人や集団の動向や心性と関連づけて、「共時性」重視の方法でディドロを論じたいと考え、1762年という1年間に研究対象を限定し、ディドロの抱えた問題がこの年全体の問題でもあったことの論証を試みて、かなりの成果を挙げることができた。とりわけぷねうま舎から刊行した2冊の研究書に成果は集約されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
危機的状況にあると言われる人文科学研究の領域で、本研究は「複数の超域研究」がもつ強みや有効性を学術的特色ないし独創性として立証するものとなるはずである。これまでタコツボ状の閉域の中で単独に論じられてきた分野ごとの人間、作物、現象や営みが、より広い大局的な視点から捉え返され、新しい光を当てられて、「多面性の人文学」とでも呼ぶべき研究領域への開けを約束する。大学の縦割り構造の組織や心性にメスが入り、美学、芸術学、思想史、歴史学、文化史、文学史、経済史、政治学などの分野同士に協調や融合が生まれるきっかけともなろう。本「共時性」研究によって、人文学にこれまでに見られない領野が切り拓かれれば幸いである。
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