研究課題/領域番号 |
17K02620
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
武田 利勝 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (80367002)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | シュレーゲル兄弟 / ドイツ・ロマン派 / 有機体 / ロマン的ポエジー / シュレーゲル / ロマン派の有機体思想 / 初期ロマン派 / 超越論的哲学 / ロマン派 / ドイツ観念論 / 独文学 |
研究成果の概要 |
本研究は、世紀転換期におけるフリードリヒ・シュレーゲルの思想の特徴を「化学的なもの」から「有機的なもの」への転回のうちに捉えることから出発した。そしてシュレーゲル個人におけるその変化の内的必然を、初期の哲学断章群と中期の哲学講義の読解を通して明らかにする一方で、カントの批判哲学、ゲーテの「万有小説」構想、ヘルダーのポエジー論、アウグスト・ヴィルヘルム・シュレーゲルの「芸術の自然史」等を参照することで、「有機体」の理念をめぐる1800年前後の思想的布置を描き出すことを試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
観念論と実在論の統合を目指したポスト・カント時代の批判哲学を、フリードリヒ・シュレーゲルというひとりの個性を通して検討することは、すなわち従来峻別されてきた哲学研究と文学研究のあいだの垣根を取り払う試みでもある。 近年、M. ガブリエルを中心とした新実在論が世界的に注目されているが、シェリング研究を思想的出発点としたこの潮流もまた、哲学と文学の有機的統合を基盤としているように思われる。 1800年前後のシュレーゲルにおけるポエジーと哲学の統合としての有機的なものの理念は、その意味においても、現代にいたってなおアクチュアリティを失っていない。
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