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近代ロシア文学現出の舞台―ロシア文学史における貴族屋敷(ウサーヂバ)の意義

研究課題

研究課題/領域番号 17K02625
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 ヨーロッパ文学
研究機関放送大学

研究代表者

坂内 徳明  放送大学, 東京多摩学習センター, 特任教授 (00126369)

研究分担者 鳥山 祐介  千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (40466694)
金澤 美知子  日本大学, 芸術学部, 研究員 (60143343)
佐藤 千登勢  法政大学, 国際文化学部, 教授 (90298109)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 交付 (2018年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード貴族屋敷 / ウサーヂバ / 文化的拠点 / 貴族の巣 / 地方文化 / アンドレイ・ボロトフ / 文化遺産 / 地主貴族 / ロシア貴族屋敷 / ウサーヂバ現象 / ロシアの基層文化 / 近代ロシア文学 / 都市近郊の娯楽空間 / 貴族文化 / 日常性 / 個のマクロコスモス
研究実績の概要

本研究の第二年度である平成30年度の進捗状況は、全体としてほぼ当初の実施計画に従って進められた点でおおむね順調であったと言える。すなわち、夏の現地調査もほぼ予定通り実施され、これまであまり関心が向けられていなかったヨーロッパ・ロシア地域の中部ならびに北部の一部、すなわち、コストロマー、ヤロスラヴリ、ヴォログダ、チフビンといった地区の貴族屋敷を精力的に調査することができたことは大きな成果である。
これまで、本研究では、ペテルブルク郊外を中心に、さらに、プスコフ、スモレンスクなどロシア北西地区の貴族屋敷を集中的に見学・調査してきた。そのことを考えれば、今年度の調査により、一口に貴族屋敷と言っても、大きな相違点と共通性があることを確認したことは当然である。しかも、それにとどまらず、これを単純に「地方色」が原因と結論づけるだけでは済まない大きな論点が見えてきたという実感が得られたことが重要である。やはり現地に赴き、その土地とその感触を肌で触れることが、特に貴族屋敷(しかも、すでにそれはすべて過去の文化遺産となっている)研究には不可欠な作業であることは、当然ではあるが、今更ながら重要な視点である。
文献調査に関して言えば、代表者の坂内は、前年度から引き継ぐ形で、中部ロシア(トゥ―ラ州)の中小地主の屋敷文化を代表する典型的事例として、アンドレイ・ボロトフ研究はさらに前進しており、以前の講演内容を活字化した(以下の業績参照)。また、分担者二名は18世紀ロシア文学テクストの精読を続け、もう一名の分担者は20世紀初頭以降、現代までのソビエト・ロシア映画における貴族屋敷表象の調査を継続している。年一度の研究会では、各自の研究進捗の報告ならびに情報交換を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現地調査は、事前の予定通り、これまで調査に赴いたことのない地域において実施された。スケジュールならびに移動方法については、かなりシビアで多くの課題が残ったが、それでも、目的地においては、当初の予想を超える多くの「発見」があった。例えば、貴族屋敷自体の規模・大きさ、ロケーション(市内にあるものも含む)、歴史、旧所有者(貴族、豪農、商人等々)の階層・身分、そして相続等々の面から見て、きわめて多様であったことを確認できたことは、十分予想されていたとは言え、収穫であった。
また、代表者ならびに分担者、さらに協力者のお互いの研究進捗状況の把握も問題なく、現在、計画書にも記したとおり、中間段階での成果報告のための報告書を刊行準備中である。

今後の研究の推進方策

研究の後半時期に突入したことから、これまでの研究状況を研究メンバー間で確実に共有し、かつ各自のテーマの深化を進めることは当然である。その意味で、第二年度が終了した時点での「中間報告書」を現在、鋭意準備中である。また、今年度の現地調査をより具体的かつ効率的に進めるべく、情報収集を行い、具体的計画を策定中である。同時に、文献調査により精力的に邁進する。

報告書

(2件)
  • 2018 実施状況報告書
  • 2017 実施状況報告書

研究成果

(10件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 学会発表

  • [雑誌論文] 生涯、在野にて - ロシアの巨人アンドレイ・ボロトフのこと2018

    • 著者名/発表者名
      坂内 徳明
    • 雑誌名

      放送大学研究年報

      巻: 36 ページ: 171-182

    • NAID

      40021893821

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 18世紀、ロシアに旅した人びと2018

    • 著者名/発表者名
      金澤美知子
    • 雑誌名

      日本大学芸術学部研究員研究報告書

      巻: 17 ページ: 14-20

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] エカテリンゴフ円遊頌詩論考2018

    • 著者名/発表者名
      坂内徳明
    • 雑誌名

      放送大学研究年報

      巻: 35 ページ: 77-97

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] エカテリンゴフ園遊パノラマ論考2018

    • 著者名/発表者名
      坂内徳明
    • 雑誌名

      一橋大学社会科学古典資料センター年報

      巻: 38 ページ: 26-40

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 18世紀、ロシアに旅した人びと2018

    • 著者名/発表者名
      金沢美知子
    • 雑誌名

      日本大学芸術学部研究員研究報告書

      巻: 17

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] グリャーニエ(民衆遊歩)の発見2017

    • 著者名/発表者名
      坂内徳明
    • 雑誌名

      放送大学研究年報

      巻: 34 ページ: 93-108

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ロシア市民社会の形成過程に見るヨーロッパ近代の表象2017

    • 著者名/発表者名
      金沢美知子
    • 雑誌名

      日本大学芸術学部研究員研究報告書

      巻: 16 ページ: 11-19

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 英雄都市の表象2017

    • 著者名/発表者名
      佐藤千登勢
    • 雑誌名

      ロシアNIS調査月報

      巻: 5 ページ: 112-116

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ロシア革命百周年に寄せて?2017

    • 著者名/発表者名
      佐藤千登勢
    • 雑誌名

      ロシアNIS調査月報

      巻: 9-10 ページ: 104-107

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [学会発表] 文学に見るヨーロッパ貴族社会の女性たち2018

    • 著者名/発表者名
      金沢美知子
    • 学会等名
      世田谷文学館友の会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2017-04-28   更新日: 2019-12-27  

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