研究課題/領域番号 |
17K02628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | フェリス女学院大学 |
研究代表者 |
原口 尚彰 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (60289048)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | フィロン / 倫理思想 / 哲学 / ユダヤ教 / 旧約聖書 / 真理 / パウロ / 自由 / 法 / 律法 / ノモス / 普遍性 / 正義 / 倫理 / 初期キリスト教 |
研究成果の概要 |
本研究はアレクサンドリアのフィロンの倫理思想についての考察であり、正義、法、自由についての彼の理解を釈義的検討を通して明らかにした。 フィロンにおいて正義は、創造主である神の意志に従うことであり、神が定めた法を遵守することを通してなされる。正義は主要な徳の一つであり、法は世界の倫理的秩序を体現している。 フィロンの関心は外面的自由よりも内面的自由に向けられている。フィロンによれば、魂の自由は、理性により神が定める法を認識し、それに従って生きることによって得られる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フィロン研究は古代哲学研究の一環として行われる場合が多く、聖書学において援用される文献学的分析は行われて来なかった。本研究はフィロンの著作に対して語学的・釈義的分析の手法を適用することによってフィロンの倫理思想の特色を明らかにして、フィロン研究における新局面を切り拓いた。 フィロンは古代のユダヤ人哲学者であり、その思想はユダヤ的要素とヘレニズム的要素の両方を併せ持っている。本研究によって、フィロンの思想的営みが旧約・ユダヤ教の伝統をギリシア哲学の諸概念によって再解釈し、ユダヤ教が普遍妥当性を持つことを示す弁証的意図を持っていたことが明らかになったのは、フィロン研究に対する新しい貢献である。
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