研究課題/領域番号 |
17K02629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
長谷川 淳基 椙山女学園大学, 人間関係学部, 客員教授 (40198718)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ローベルト・ムージル / ローベルト・ムージルの演劇批評 / ローベルト・ムージルのエッセイ / ローベルト・ムージルの新資料 / ムージルへのアルフレート・ケルの手紙 / プラハのローベルト・ムージル / ローベルト・ムージルとアルフレート・ケル / Schwarze Magie / ムージルとアルフレート・ケル / アルフレート・ケルからムージルに宛てた手紙 / Musil "Schwarze Magie" / ムージルの演劇批評 / ムージルのエッセイ / ケルからムージルに宛てた手紙 / プラハのムージル / ムージルの新資料「キッチュと芸術」 / ムージル「黒魔術」 / ムージルの新資料 / プラーガー・プレッセ / 『特性のない男』 / プラーガープレッセ / ジャーナリストとしてのムージル / ムージルの新テクスト / ケルからムージルへ宛てた手紙 / 演劇批評 / 美術批評 / 文学批評 / 特性のない男 / 科学記事 / 批評 / エッセイ |
研究成果の概要 |
1920年代にムージルが新聞雑誌に書いた文を分析した結果、旧オーストリア=ハンガリー帝国から分離独立した国々に対する彼の当初の期待が「特性のある批評」の形をとり、その後の時期に各国に根を張るナショナリズムへの彼の失望とこの状況を観察する彼の姿勢が「特性のないエッセイ」となることを確認した。 エッセイ「黒魔術」はこの彼の意識状況が分かるエッセイである。新たに発見したムージルのテキストについては、一部が新版ムージル全集 Robert Musil, Gesamt Ausgabe 10 に採られた。 研究成果の全体はドイツ語論文5本、日本語論文4本として公表し、すべてインターネットで閲覧できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オーストリアの作家ローベルト・ムージルの主著は小説『特性のない男』であるが、本研究は彼の「批評」、「エッセイ」について「特性」の有無を検討し、「特性のない男」の成立史研究に寄与することであった。この度の研究の結果、20年代初期から中期にかけてムージルの批評やエッセイからは「特性」が消失していく事実が確認でき、1930年に至って小説「特性のない男」が誕生するさまが、一連の経過として理解することができた。 研究を進める中で発見したムージルの新資料については、その一部がすでにオーストリアの出版社による新刊ムージル全集第10巻(Musil, Gesamt Ausgabe Bd. 10)に採られた。
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