研究課題/領域番号 |
17K02635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田島 花野 東北大学, 文学研究科, 専門研究員 (70757997)
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研究分担者 |
大野 圭介 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (30293278)
谷口 洋 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40278437)
矢田 尚子 東北大学, 文学研究科, 教授 (10451494)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 楚辞 / 漢代 / 章句 / 注釈 / 王逸 / 詩経 / 春秋 / 中国文学 |
研究成果の概要 |
本研究は、後漢・王逸による楚辞の注釈『楚辞章句』を、以下の四分担から多角的に分析したものである。 (1)「漁父」・「卜居」・「招隠士」王逸注の押韻を検討し、成立の時期や成立過程の一端を明らかにした。(2)屈原イメージについて歴代『楚辞』注釈書を分析し、楚辞解釈の変遷・継承の概略をまとめた。(3)「離騒」テーマに関して、北宋・洪興祖『楚辞補注』、南宋・朱熹『楚辞集注』との比較分析を行い、王逸注が楚辞学史に果たした作用を解明した。(4)前漢・劉向「九歎」、王逸「九思」など漢代楚辞作品の考察や、漢代『詩経』注釈・春秋学との関連性の検討を通して、王逸注を漢代の学術および文芸の中に位置付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦国時代に発生した『楚辞』は、『詩経』とともに中国・東アジアの文学・思想に多大な影響を与えてきたが、少数の出土文献を除けば当時の資料はほとんど残っておらず、伝世文献を通じて原貌を探るほかない。伝世文献は歴代の書物編纂の影響を受けており、とりわけ『楚辞』本文が現在に伝わる形に編纂され注釈が付された漢代の状況は無視できない。 本研究は、『楚辞』編纂と注釈の最も初期の段階において、どのような営為がなされたかを多角的に解明した点に特色がある。楚辞学、漢代学術史のみにとどまらず中国古典文学研究を深化させ、ひいては中国思想史・言語学研究の発展にも寄与するものである。
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