研究課題/領域番号 |
17K02647
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
津守 陽 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (20609838)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 東アジア / 文学形式 / 越境 / 表象 / 身体性 / ジェンダー / 音声と文字 / 抑圧 / 文体のポリティクス / 文学ジャンル / 身体表象 / 白話文体の生成 / 抑圧と逸脱 / 自己回復 / 性暴力 / 民国期中国 / 沈従文 / 中国 / 文体 / 他者表象 / 抒情の形式 / ナショナリズム / 野蛮と文明 / 地方と中央 / 文体と思考 / 叙情文体のポリティクス / 近代文学ジャンルの再編 / 中国文学 / 比較文学 / 文体論 |
研究成果の概要 |
本研究は、20世紀中国における文学の表現形式と表現内容との間に、いかなる連動や緊張の関係が生じてきたのかについて、東アジア全体の比較視野のもとに捉えようとするものである。主に国際ワークショップ主催(3回)、海外研究協力者との国際シンポジウム共催(2回)、紀要論文集刊行(1回)の成果を挙げた。研究と交流の過程では、文学創作における表現形式が当初の想定を超えて、実に多様な研究の視野、例えば音声メディアを通した身体性の認識と方言表現との間の力学、権力や抑圧の中での表現や読解の探究と拒絶、境界にある主体の自己実現にとって言語表現が持つ意味などと密接に関わっていることが浮き彫りになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究成果の意義は大きく分けて二点ある。 (1)異なる地域や言語文化を対象とする研究者による連続的な研究交流の場を築くことで、台湾・朝鮮・日本の文学状況と比較する広い視野のもとに、近現代中国の文学現象を考察できたこと。従来注目されてきた直接的な影響関係だけでなく、東アジア近代で同時代的に起こった文学現象として個別の事象を見る新たな視野を開くことができた。(2)従来「中国語の近代化」という研究視野にとどまりがちであった近代文学の表現形式の問題を、複数回のシンポジウム開催を通して、イデオロギーや教育、音声メディアや身体性との関わりなど、極めて多様な問題意識と結びつけることに成功したこと。
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