研究課題/領域番号 |
17K02653
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 福山平成大学 |
研究代表者 |
市瀬 信子 福山平成大学, 経営学部, 教授 (50176294)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 清朝 / 詩会 / 地方誌 / 杭州 / 清代 / 月泉吟社 / 記録 / 中国文学 |
研究成果の概要 |
まず、杭州詩会の記録『西湖修禊詩』を調査し、この詩集が浙江という地方を強く意識し、当時の浙江に対する清朝政府の敵視に対する弁明と、浙江の文化的伝統の上にたって詩壇の記録を残そうとした意図を明らかにした。次に元初の『月泉吟社詩』の記録の変遷を研究し、清代に到り、詩社の詩が重要視されたこと、歴史資料、地方資料として扱われるようになったことを明らかにした。又、揚州と浙江の地方詩集を元に、詩会の詩人の記録を調査した。その結果、詩人の記録としては残らないが、詩会の詩が地方を詠ずる作として多数収録されていることを明らかにし、杭州詩人が地方を記録するための詩人として求められた実態を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
清代康熙乾隆年間に、杭州詩人は、揚州などの地方都市に移動し、詩会で活躍した。本研究は、詩人が各地の詩会に求められた要因について、地方誌の記録との関係から考察した。その結果、清代に到り、詩社及び詩会の記録が歴史資料として重要視されるようになったことを明らかにした。また清代は地方誌編纂が盛んになり、詩会の記録は地方誌の資料としても用いられた。そして詩会が、各地の地方誌の芸文志の他、名跡、風俗などを記録する際に用いられ、詩会で活躍する杭州詩人達がその作者として求められたことを明らかにした。地方誌と詩作、詩会との関連についての研究はこれまでになく、清代詩の新たな一面を示した研究といえる。
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