研究課題/領域番号 |
17K02672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 渉 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (90293117)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 最適性理論 / 代名詞 / 曲用パラダイム / 形態論 / 融合 / 接語代名詞 / 分散形態論 / 格 / パラダイム |
研究成果の概要 |
本研究の目的は印欧語の代名詞の曲用パラダイムの変異と複他動詞文の非主語項を照応する接語代名詞の実現形式の言語間・方言間変異を最適性理論により説明することであった。形態・意味の有標性階層から派生する性・数・格・人称素性の有標性制約群・忠実性制約群及び上記の有標性階層と意味役割階層から生じる調和的制約配列を提案した他,同一の素性複合を持つ接語の反復を禁止する有標性制約を提案したが,代名詞の曲用パラダイムの一部(特に,無標的な素性複合が有標的形式により担われる場合),複他動詞の接語代名詞群の変異については,資料不足等のためもあり,考察を深めることができなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,言語の文法を派生的な規則の集合体として見る伝統的な文法観ではなく,文法を普遍性の高い制約の集合体と見る文法観に基づき,印欧諸語の代名詞の曲用パラダイム及び複他動詞(二重目的語)構文に生じる接語代名詞の実現形式の変異を有標性制約(経済性を要求する制約)と忠実性制約(類像性を要求する制約)の相互作用から導くことを意図したものである。本研究は文法を言語毎に異なる恣意的規則の集合と見る見方を否定することを通じて,自然言語を環境及び社会との相互作用を介して実現される人間の活動の所産として提示することを目的とするものである。
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