研究課題/領域番号 |
17K02675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
伊藤 智ゆき 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (20361735)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 韓国朝鮮語 / アクセント / 類推変化 / 複合語 / 中期朝鮮語 / 最適性理論 / 歴史言語学 / 派生語 |
研究成果の概要 |
本研究では、現代朝鮮語方言(慶尚道方言・延辺朝鮮語)と中期朝鮮語(15-16世紀)の複合語・派生語名詞アクセントについて分析を行った。現代朝鮮語方言の複合語には大まかなアクセント付与規則があるが、構成要素である単純語のアクセント変化と相関性のある例外が見られる。中期朝鮮語の複合語では、特定の基底アクセントの組み合わせの場合にアクセント交替が生じ得たが、16世紀にその規則性が曖昧になり、延辺朝鮮語に見られる複合語アクセントパターンが生じた。慶尚道方言では左方アクセントシフトにより同様の変化が妨げられた。また、最適性理論に基づく分析により、延辺朝鮮語の複合語アクセント分布をかなり正確に予測した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代朝鮮語諸方言の複合語・派生語アクセントについては、これまで大まかなアクセント体系・アクセント付与規則等が報告されているものの、例外パターンの傾向等、詳細な性質については明らかにされていない。本研究では慶尚道方言・延辺朝鮮語及び中期朝鮮語の複合語・派生語アクセントについて新たな資料を提示するとともに、各方言における歴史的発展と、方言間に差異が見られる背景について明らかにできた点に、学術的意義がある。また、延辺朝鮮語複合語アクセントについて最適性理論に基づく分析を行い、かなり正確にそのアクセント分布を推測できたことも、より一般的に生成音韻論研究に寄与しうる点で、有意義だと言える。
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