研究課題/領域番号 |
17K02683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大津 隆広 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (90253525)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 談話標識 / フィラー / 多重生起 / 複合的手続き的制約 / 関連性理論 / 複合的手続き / 手続き的制約 / 組み合わせ / 複合的手続的制約 / 語用論 |
研究成果の概要 |
本研究により、BNC、Wordbanks、COCA、および映画のスクリプトのどの言語データにおいても、談話標識とフィラーの組み合わせの中で、「第一次談話標識+第二次談話標識」「第一次談話標識+フィラー」「フィラー+フィラー」の組み合わせが優位であり、この順に組み合わせパターンの頻度が高くなることがわかった。こうした結果から、複合的な手続き的制約には、強化、緩和、調整の3つが顕著であり、こうした複合的手続きは、認知効果の特定化、伝達態度の緩和、伝達態度の微調整、などの対人機能として対話を円滑にしていると言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
談話標識もフィラーも、発話の命題には直接関係しない、統語的にも意味論的にも使用が随意的な言語表現である。それらの組み合わせパターンが符号化する複合的手続きの解明は、新たな認知語用論的研究となる。さらに、組み合わせパターンの習得は、日本人英語学習者にとって、文法知識だけでは説明できない対話形成能力及び対人レトリックに関わる重要な側面である。本研究は、推論への誘導、発話態度の緩和、思考への忠実さなどの伝達方法、話し手による聞き手との関わりを考慮した関連性志向の談話や対話の構成方法の習得に寄与する点で意義がある。
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