研究課題/領域番号 |
17K02696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 兵庫大学 (2022) 大阪信愛学院短期大学 (2021) 新潟リハビリテーション大学(大学院) (2017-2020) |
研究代表者 |
氏平 明 兵庫大学, 付置研究所, 研究員 (10334012)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 発話の非流暢性 / 複合語アクセント / 遅あがり / 声調変化 / 日本語の吃音 / 中国語の吃音 / 発話の非流暢性の引き金 / 音声の移行 / ピッチ変化 / 顕在的修正 / 声調 / 吃音の引き金 / 中国語の吃音サンプル / 名古屋方言の吃音サンプル / アクセント / プロソディ / 吃音の発話症状への介入モデル / 吃音 / 非流暢性の引き金 / ピッチの変化 / アクセント核 / コロナ / 語アクセント / アクセント型 / 声調言語 / 非流暢性の背景 / 非流暢性とピッチ変化 / 吃音者と非吃音者 / 有標と無標 / 日本語の音便 / アクセントと強勢 / 吃音と非吃音 / 評価とセラピー |
研究成果の概要 |
日本語を含む多言語の吃音者の発話の非流暢性研究で。吃音者の非流暢性の引き金が3つ明らかになっている。音声の移行とOCP違反とアクセント関与の有無とその位置である。本研究はその引き金に漏れた非流暢性生起のプロセスを探求した。定型外の煩雑なピッチ変化に注目した。名古屋方言で単語とその語を含む複合語のアクセント型が異なりピッチの遅あがりが生じる時、まず単語のアクセントが表出して修正が入り、語頭モーラを繰り返す。他の方言では生じないので吃音は方言で異なると言える。中国語でも連続する音節の声調変化(tone sandhi)で同じプロセスが観察された。日本語も中国語も同じ音韻処理で非流暢性を生起している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究の成果から手順が複雑な音声の移行が強力な非流暢性の引き金と言える。ピッチ変化と非流暢性生起の関係では、日本語の単語と複合語のアクセント型の切り替えが頭の中でできずに、また中国語の声調変化の切り替えが頭の中でできずに、非流暢性を生起している。この二つは音韻処理過程の操作であり、吃音は音韻処理過程の弱点と言う主張の傍証になる。また日本語の複合語アクセントで名古屋方言独特の遅あがりの有無で、非流暢性生成の有無が決まる。即ち方言で吃音が異なることを初めて実証的に示唆している。そして日本語吃音のセラピーにおいては、方言とアクセントを考慮した取り組みがなされていくことを期待する。
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