研究課題/領域番号 |
17K02760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 同志社大学 (2020) 摂南大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
杉浦 秀行 同志社大学, 文学部, 准教授 (70619626)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 指さし / 会話分析 / マルチモーダル分析 / 日常会話 / 想起 / 発話の受け手 / マルチモダリティー / 日本語 / 相互行為 / 日本語会話 / データ収集 / 予備的考察 / 文献調査 / 指差し / 態度表明的機能 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,言語的・非言語的要素を射程に入れたマルチモーダル会話分析を採用し,日本語日常会話で観察される指さしの中で,特定の参与者の身体に向けられた指さし,特に,発話内容と指さしの対象(=特定の参与者)との間で指示関係が一致しない指さしのケースを取り上げ,指さしの持つ態度表明的機能を明らかにすることである.本研究では,とりわけ,会話参加者たちが一時的に忘れてしまった物を想起する際に,想起した語とともに相手に向けて産出される指さしに着目した.分析の結果,この種の指さしは問題となっている一時的に忘れた対象を想起したことを公然化するための資源として利用されていることが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は,次の2点に集約できる.第一に,指さしについての先行研究において,特定の相手に向けられた指さしの中でも,これまであまり研究されていない発話内容と指示対象との間に指示関係が一致しない指さしのケースを取り上げ,指さしの持つ態度表明的機能(非指示的特性)の一端を明らかにすることができた. 第二に,先行研究と異なり,日常の自然会話の参与者たちが複数の言語的・非言語的資源(発話,視線,身体動作,物理的環境など)を同時に利用しているという点に着目し,自然会話の参与者たちが展開していく相互行為のプロセスの総体の中で指さしの持つ態度表明的機能(非指示的特性)を明らかにすることができた.
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