研究課題/領域番号 |
17K02775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
堤 良一 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (80325068)
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研究分担者 |
岡崎 友子 東洋大学, 文学部, 教授 (10379216)
藤本 真理子 尾道市立大学, 芸術文化学部, 准教授 (10736276)
長谷川 哲子 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (20368153)
松丸 真大 滋賀大学, 教育学部, 教授 (30379218)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 指示詞 / 現場指示用法 / 方言 / 共同注意 / 好悪 / 評価 / 心的態度 / 距離区分 / 現場指示 / 直示 / ダイクシス / 個人差 / 琉球 / 方言差 / 共通認識 / 統計 / データベース / 言語学 / 空間認識 |
研究成果の概要 |
日本語の現場指示用法について、方言差があるのではないかという仮説を検証するための研究であった。前半は集中的に各地で実験を行ったが、コロナ禍により中断を余儀なくされた。しかし、前半の実験により多くの成果が得られた。まず、指示詞の選択が方言によるかどうかについては未だはっきりしたことは言えない。しかし一方で、話者の対象に対する好悪などの感情的な態度や、共同注意概念が影響を及ぼす可能性を示唆した。 後半は理論的な考察へと課題をシフトさせた。平田(2020)の論考では自然会話の収録により多くの知見を得ているが、この結果が我々の実験の結果とどのように異なるかについては今後引き続き検討する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、指示詞の地理的変異に注目する端緒を開いた。これは我々の空間認知と日本語の文法が一様ではなく、様々な外的な要因や話者の心理的な状態によって変化することを明らかにした結果であると言えよう。今後は、共同注意概念を用いた理論との比較検討や、歴史的なさらなる考察を通じて、より正確な指示詞の使用の実態、ひいては人間の空間認知の問題に対する検討がなされるべきである。本研究はこの問題に対する重要な示唆を行ったものと位置づけられる。
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