研究課題/領域番号 |
17K02781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
前田 桂子 長崎大学, 教育学部, 教授 (90259630)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 室町時代語 / 近世語 / 長崎方言 / 長崎史料 / ドゥーフ・ハルマ / 文法 / 音韻 / 五島 / 方言の歴史 / バッテン / ンバ / バイ / 室町語 / 中世室町語 / 日葡辞書 / 近世長崎史料 / 終助詞 / モダリティ / 現代方言 / 方言周圏論 / 方言周圏分布 / 方言語彙の変遷 / 藪路木島 / 古典導入教材 / 助詞助動詞 |
研究成果の概要 |
長崎方言の中には、中世室町時代の中央語の残存とみられる語形が散見される。本研究では中世、近世、近代の文字史料から推移を辿った。例えば、逆接の接続詞バッテンは室町時代の譲歩の接続助詞バトテから音訛形バッテンが成立し、意味が変遷した過程が明らかになった。また、現在の長崎方言では、専ら当為表現として使用されるンバはネバという条件表現から発達したものであり、終助詞バイは、同じく室町時代の中央語であるワの音訛形から発達したことが分かった。終助詞タイについてはタリから発達したと推定した。また、近世長崎方言と指摘のある語を中心に、日葡辞書と現代長崎方言辞書を比較して、方言の広がりについても概観した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
方言は古語の残存と言われるが、史料の制約から、証明することは難しい。しかし長崎方言は研究の余地のある近世史料が数多く残されている。本研究では、それらの史料から、従来明確にされてこなかった、古語から長崎方言が成立する変化の過程を明らかにした。 また、今回の研究成果として、新たな方言史料の発見があった。ローマ字で書かれた膨大な量の史料からは、今後、長崎方言の音韻や文法に関して、さらに詳細が明らかとなると期待できる。
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