研究課題/領域番号 |
17K02782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
米谷 隆史 熊本県立大学, 文学部, 教授 (60273554)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 辞書史 / 節用集 / 往来物 / 字尽 / 東北方言 / 圏点 / 辞書 / 地域性 / 色葉集 / 和名集 / 所童早合点 / 古辞書 / 伊呂波字 / 雑補弁略銘記 / 烏帽子於也 / 方言 / 辞書の編纂 / 東北 / 倭玉篇 / 近世辞書 |
研究成果の概要 |
近世の東北地方で編纂書写された下記の辞書類(往来物や作法書を含む)の現存伝本や、各々の構成と内容を確認した上で、内部に反映した地域性の検討を行った。その結果を踏まえ、近世の東北において自身の方言がどのように意識されていたかの分析を進めた。 主要な調査対象:福島県三島町の『雑補弁略銘記』(山ノ内吉右衛門編。1751年頃成立)、山形県米沢市の『増補旅使奏訓』(船橋源太左衛門編、1770年頃成立)、岩手県盛岡市の『所童早合点』(星川里夕編。1822年頃成立)、秋田県仙北市の『烏帽子於也』(須藤半五郎編。1824年頃成立)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、日本語学研究の中では殆ど顧みられることがなかった近世の東北で編纂された辞書群について、各々の辞書の構成や所収内容、及び現存伝本の確認を進めた他、所収内容に反映した地域性を明らかにした。特に、19世紀前半頃の盛岡の寺子屋師匠星川里夕による『所童早合点』において方言語形を用いた語釈が施されること、18世紀中頃の米沢藩留守居役舟橋至親による『増補旅使奏訓』において「上杉風を唱へる」ことの弊害を踏まえて江戸表での言葉遣の注意が促されること等の背景を検討し、近世の東北在住者が自身の方言をどのように意識していたかに関する新たな知見を提示した。
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