研究課題/領域番号 |
17K02787
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 聖心女子大学 |
研究代表者 |
小柳 智一 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (80380377)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 副助詞 / 文法変化 / 機能語 / 語構成 / 主観 / 孤例 / 類推 / 日本語学史 / 鈴木朖 / テニヲハ / 群化 / さへ / 古典文法 / 助詞 / 主観性 / 活用研究史 / 活用形 / とりたて / 副詞 / 弧例 / あゆひ抄 / 言語四種論 / 日本語学 / 日本語史 |
研究成果の概要 |
本研究の成果は大きく3つある。1つは、文法変化の理論的研究に関する成果である。複雑な変化過程のモデル化、群で起こる変化の仕組みの解明、文献資料に残った「孤例」の性質の分析を行った。2つめは、古代語の副助詞の記述的研究に関する成果である。文法変化研究の成果を応用した副助詞の形成過程の推定、現代語の「とりたて詞」研究との対照による古代語の副助詞の再整理、体系からはずれた違例的な孤例の解釈を行った。3つめは、近世文法研究の日本語学史的研究に関する成果である。富士谷成章『あゆひ抄』の分析、鈴木朖『言語四種論』の読解を行い、先行研究の誤りを正すだけでなく、現代の研究にとって有効な示唆を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、複数の観点を組み合わせ、副助詞を含む日本語文法史を多角的に考察したことである。副助詞を取り上げる場合、従来は単一の観点から個別に観察するものがほとんどで、それを共時的観点か通時的観点の一方を選んで記述していた。本研究は、副助詞を文法変化一般の中で考察し、課題ごとに共時的観点と通時的観点を切り替え、近世文法研究の成果から反照させるなど、これまでにない奥行きで研究することができた。 また、近年言われる日本の言語伝統の見直しに関連して、古典文学作品の読解に資する成果が得られたことと、古典文法教育と古典文法研究をつなぐ視点を提示できたことには、社会的意義もあると考える。
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