研究課題/領域番号 |
17K02819
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤原 保明 筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (30040067)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | わたり音 / 入りわたり / 出わたり / 母音連続 / 共時的・通時的研究 / 在来語・外来語 / 音質・音量 / 英語の正書法・音声学・音韻論 / 英語のわたり音 / 入りわたりと出わたり / あいまい母音 / 黙字 / 在来語 / 外来語 / 大母音推移 / わたり音の機能 / 長母音化 / 二重母音化 / 単語を子音で閉ざす / 母音連続の回避 / 語末の <e> の消失 / 閉音節化 / 中英語 / 詩のリズムの調整 / 英語の音節 / 子音 / 音量単位 |
研究成果の概要 |
young や week などの語頭の「入りわたり」は一般に子音であり、day, cow, go などの二重母音の第二要素 [i, u] は母音の「出わたり」とみなされている。しかし、これらの「出わたり」を英語の正書法、音韻上の機能、語源、および語彙借用の時期などの情報を統合して分析した結果、いずれも子音であり、「出わたり」は語中や語間での「母音連続」の回避のみならず、中英語期の「母音の割れ」、「語末のあいまい母音の消失」、中英語末期から近代英語期にかけての「大母音推移」などに深く関わっていることが明らかとなった。それゆえ、これらの成果は英語の主要な通時的音韻研究の見直しを迫ることになる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
英語の音声研究の多くは音声学か音韻論、通時的か共時的という領域や接近法ごとに個別に行われてきたが、本研究では英語の二重母音の第二要素と長母音の後半部分を音声情報、音韻的機能、語彙借用の時期、語源などの情報を統合して分析し、これまで母音とみなされてきた母音の直後の [i, u] は語頭の「入りわたり」の [j, w] と同様に子音の機能を担う「出わたり」であることを突き止め、言語の本質的な特徴の解明には領域横断的研究が有効であることを示した。人間の社会生活に不可欠な衣・食・住と並んで、言語は重要であることから、世界共通語の英語のリズムや語句の音量最小単位の特徴を正しく認識することは意義深い。
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