研究課題/領域番号 |
17K02870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 東京国際大学 (2018-2019) 早稲田大学 (2017) |
研究代表者 |
稲垣 みどり 東京国際大学, JLI, 講師 (70769786)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 複言語育児 / アイルランド / 在留邦人 / 質的研究 / ライフストーリー / 現象学 / 本質観取 / 子育て / 共通了解 / 海外在留邦人 / 継承日本語教育 / 教育戦略 / 日本語教育 / 年少者 / 在外邦人 / 移民研究 |
研究成果の概要 |
本研究はアイルランドを調査フィールドに、異文化間移動を繰り返し、複数言語環境で子どもを育てる在外邦人達の育児の営みを、「複言語育児」の概念を立ててインタビューを実施し、個人の主観的な意識というミクロの次元で明らかにした。また、アイルランドの複数言語環境で子どもを育てる日本人の親を対象に現象学の哲学対話のワークショップを実施し、複言語育児を実践する親たちが、「思い込み」や「先入見」をエポケー、つまり判断保留して徹底的に自己を内省したところから取り出す「複言語育児」の意味世界を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「複言語育児」という新しい分析概念を立てて、複数言語環境で子どもを育てる親の育児の在りようを日本語教育の観点から明らかにしたことに本研究の一つ目の学術的な意義がある。また、質的研究の面から、ハイデガーを祖とするポストモダン的相対主義の解釈学の系譜の質的研究とは一線を画した、フッサールの現象学の原理に遡り、個別の語りから普遍を取り出そうとする「本質観取」の試みを質的研究法のアプローチとして取り入れたところに、本研究の学術的な独自性と意義がある。また、学術論文に限らず、現地の親を対象とした哲学対話のワークショップ実践という形で研究成果を発信した点に学術成果の一般への還元という社会的な意義がある。
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