研究課題/領域番号 |
17K03055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
橋本 雄 北海道大学, 文学研究院, 教授 (50416559)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 雪舟等楊 / 五山文学 / 禅宗史 / 対外関係史 / 和・漢・梵 / 破墨山水 / 王維 / 遣明船 / 雪舟等揚 / 呆夫良心 / 信濃 / 松雪軒全杲 / 大内氏 / 室町幕府 / 村田珠光 / 宗祇 / 和漢 / 蘇軾 / 五山僧 / 大乗仏教 / 禅宗 / 文化交流史 / 日明関係史 / 無声詩 / 有声画 / 山水図 / 日本史 / 美術史 |
研究成果の概要 |
本研究の課題は、有名な禅僧画家、雪舟等揚を等身大に捉えることにある。近代以来「画聖」として特別視されてきた雪舟は、美術史学を中心に、20世紀末頃から本格的見直しが始まった。しかし、美術史学の枠内では自ずと限界があった。そこで、対外関係史や禅宗史、禅学の視点から雪舟の動静に改めて迫ることとした。その結果、雪舟は明の宮廷画家に師事した事実はないこと、入明時の雪舟の仕事は唐物目利(貿易品選定)であったこと、破墨山水の妙手・王維の継承者として自身を位置づけたこと、などを解明した。その他、雪舟の参加した応仁度遣明船にまつわる関係者(松雪軒全杲・天龍寺紹本・医僧呆夫良心ら)について詳しく検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
雪舟は、小学校でも習うほど有名な存在だが、彼の行状については分かっていないことの方が多い。明治以来、雪舟は海外留学による成功者として祭り上げられてきた。いわば、明治新政府の国策に沿った存在と位置づけられ、そのヴェクトルで雪舟関連史料が読まれてきたといえるだろう。 しかし、近年いちじるしく進展した対外関係史(とくに日明関係史)や禅宗史、ようやく本格的検討の始まった禅学の成果に照らせば、史料の誤読や誤解が少なくなかったことが判明する。本研究の成果は、美術史学に文献史学などを架橋する役割を果たすとともに、著名な雪舟の姿を実証的に解明する点にある。学界のみならず、教育界にも広く貢献するだろう。
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