研究課題/領域番号 |
17K03071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
水野 章二 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (40190649)
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研究分担者 |
笹生 衛 國學院大學, 神道文化学部, 教授 (60570471)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 日本中世史 / 塩津港遺跡 / 琵琶湖 / 起請文木札 / 水位変動 / 塩津 / 寺家遺跡 / 気多神社 / 起請文 / 敦賀 / 交通 / 日本史 |
研究成果の概要 |
近江湖北の塩津は、畿内と北日本を結ぶ重要港であるにもかかわらず、ほとんど研究がなかった。2006年からの発掘調査をふまえた考古学と文献史学の協力によって、12世紀~14世紀の中世的港湾都市としての姿を総合的に明らかにした。出土した起請文木札の性格や神社祭祀のあり方、都市的な生活環境の実態などを具体的に解明するとともに、琵琶湖の水位変動に対応して、津湊が造成され、水没・移動していく過程を復原し、古代・中世の津湊の立地と環境変化について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世の津湊は自然地形に依存した小規模なものとする通説を覆す、12世紀~14世紀の津湊・港湾都市の実態を解明できた。大規模な埋め立て工事が行われ、高さ1メートルの垂直護岸が築かれていた。津湊にともなう神社の構造や、出土した多くの起請文木札から、そこで輸送業者が行っていた契約行為が明かになった。また木材の加工所をはじめとするさまざまな生業が営まれ、ハエの大量発生やゴミ・排泄物の投棄などの都市問題が発生していたことも明確になった。 当時の津湊は自然地形を巧みに利用して造成されていたが、琵琶湖の傾動運動や降水量増大などによる水位変動により、琵琶湖の津湊が水没・移動していく実態も明らかとなった。
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