研究課題/領域番号 |
17K03085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 國學院大學 (2021-2022) 国文学研究資料館 (2017-2020) |
研究代表者 |
岩橋 清美 國學院大學, 文学部, 准教授 (50749653)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歴史意識 / 集古十種 / 松平定信 / 書物編纂 / 感徳録 / 古史逸 / 立教館 / 守国公御伝記 / 古物認識 / 考証学 / 花月日記 / 聆濤閣集古帖 / 古物収集 / 聆涛閣集古帖 / 博物学 / 日本史 / 古物 / 文化財 |
研究成果の概要 |
本研究は18世紀半ば以降、考証家たちが古器物の収集・模写を行い、考証を加えて、書物として出版した意義の解明を、松平定信『集古十種』を中心に行ったものである。『集古十種』に収録された古器物の分析から、武家から庶民にいたるあらゆる階層が所蔵する古器物を網羅的に収集・紹介することが「君臣享楽」の思想に通じることを考察した。 さらに、天理大学附属図書館、東北大学付属図書館、桑名市博物館などにおける松平定信関係史料の調査を通じて、古器物調査が古器物修復や保存に関わる人材の育成や藩の殖産興業にも寄与したことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、松平定信『集古十種』の編纂過程および内容分析を通して、18世紀後半から19世紀初頭にかけての古物認識・歴史意識の特質を明らかにした点に特質がある。18世紀中頃までは古物に纏わる由緒が重視される時代であったが、18世紀にいたり、清朝考証学の影響のもと、「モノ」自体の価値を明らかにしようとする時代性が、由緒と「モノ」を切り離し、同種のものを大量に収集し、その細部を拡大していくことで「モノ」と「モノ」との客観的な比較が可能になった。そうした動向を『集古十種』の分析と、『集古十種』編纂過程から見える松平定信の人間関係から明らかにしたところに、本研究の社会的意義がある。
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