研究課題/領域番号 |
17K03100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山本 英二 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (20262678)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 近世 / 偽文書 / 由緒書 / 家系図 / 由緒 / 歴史意識 / 偽系図 |
研究成果の概要 |
本研究では、これまで荒唐無稽で信憑性に欠けるとして研究対象とみなされていなかった偽文書・由緒書・家系図を利用して、近世における歴史編纂の過程を究明した。具体的には、信州松本藩主松平丹波守家(戸田本宗家)の歴史編纂事業を事例に、17世紀から19世紀に至る家系図や歴代藩主事跡録の作成目的・作成過程・作成意義について分析・検討した。特に偽文書や由緒書に比べて研究蓄積の薄い家系図の分析に力点を置いた。また伝統的な古文書学的考察に加えて、アーカイブズ学などの方法論を援用しながら、史料群と史料作成過程において見られる近世を生きた人々の歴史的言説・思考について明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的な意義は、従来からの古文書学的な考察に加えて、史料群そのものが有する情報を、アーカイブズ学の方法論を援用して、より具体的に明らかにすることができたことにある。書かれた文字情報の分析だけでなく、家系図や偽文書が作成される動機や背景、作成者の意識にまで踏み込んで分析することに学術的な意義がある。こうした研究成果は、現代の日本社会に共有されている歴史意識について、新たな歴史像を提供することで、新たな歴史認識をもたらす社会的な意義があると考えられる。
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