研究課題/領域番号 |
17K03103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 専修大学 (2021-2022) 佐賀大学 (2017-2020) |
研究代表者 |
鬼嶋 淳 専修大学, 文学部, 教授 (60409612)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 地域史 / 医療運動 / 地域医療 / 高度経済成長 / 農村医療 / 地域政治 / 国民健康保険組合 / 民医連 / 医療生協 / 日本近現代史 / 東北大凶作 / 保健衛生 / 医療 / 運動史 / 高度経済成長期 / 医療・福祉 / 凶作 / 地域福祉 / 農村医療運動 / 日本共産党 / 医療生活協同組合 / 高度成長期 / 国民健康保険 / 老人医療費無料化 / 日本史 |
研究成果の概要 |
本研究では、戦後の地域医療・福祉を検討する歴史的前提として1930年代の岩手県における農村医療と、戦後の埼玉県大井医院による医療運動を検討し、主に2点の成果を得た。第1に、医療関係者らは大凶作下の農村に一方的に近代的医療を導入したわけではなく、農村の現実に向き合いながら保健医療活動を行った。医療の成果を実感した農民は、総力戦の時代、国家的要請のなか医療を受容した。第2に、敗戦後の劣悪な医療環境下で診療活動を通じて支持を集めた大井医院は、高度経済成長期に、診療のみならず地域政治の場で地域医療・福祉を向上させる運動を展開した。1970年代初頭には保守系町長と共同で地域福祉重視の地域づくりを進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル化と新自由主義が進むなかで格差が広がり、「貧困」問題が改めて浮上する現在、歴史学では、「生きること」をテーマにした研究に注目が集まっている。特に人々が生きていくために取り結ぶ社会的諸関係に視点を当てたとき、「地域」への視座が重要となる。本研究は、こうした社会動向、学術的動向のなかで、「地域」という場のもつ複雑な政治的関係に注目して、「生きること」を支える地域医療・福祉への人々の取り組みを明らかにしたものである。
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