研究課題/領域番号 |
17K03109
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鶴見 太郎 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80288696)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 柳田国男 / 郷土 / 民俗 / 民間伝承の会 / 橋浦泰雄 / 地方 |
研究成果の概要 |
組織としてみた場合、戦後の柳田民俗学は比較的早く活動を再開している。他の学術機関が敗戦によって他の東アジア諸国をはじめ、国際的な学術交流が途絶したのに対して、柳田民俗学はその影響をほとんど受けなかったことが理由の一つである。加えて戦時下にあって柳田の民俗学が実証に基礎を置く従来の研究方法を維持したことが大きい。しかしながら1949年「民間伝承の会」が学会として再編されるにあたり、組織としての柳田民俗学はれまでのアマチュア性を次第になくしていくこととなる。その意味で柳田民俗学の変化は戦時中よりも、戦後の方が大きいといえる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後に到る柳田国男の思想、柳田民俗学の影響力をその組織的な広がりとともに検証した。日常の持つ不易性という主題を戦中から柳田が保ち続けたことは、占領下の社会変動に対しても同様の視点からこれを捉える素地となった。一方で、戦中にあってそれら実証主義を貫いた柳田の組織は、戦後新たに学会組織として再出発する中で、初発の民間学としての性格を後退させてゆくこととなった。これらの経緯を評伝『柳田国男 感じたるまゝ』(ミネルヴァ書房)所収の戦後に関わる部分として吸収し、2919年9月に刊行した。
|