研究課題/領域番号 |
17K03110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
石田 千尋 鶴見大学, 文学部, 教授 (00192485)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日蘭貿易 / オランダ船 / 脇荷貿易 / 脇荷物 / 賃借人 |
研究成果の概要 |
江戸時代後期(1835~1854)、日蘭貿易において賃借人(pachter)と呼ばれた人物が日本でおこなった脇荷貿易とその貿易品に焦点を絞り、当時の脇荷取引の実態(取引額・システム等)とその輸入品の実態(品目名・種類・数量・原産地等)を具体的な事例を通して解明することにつとめた。その結果、当時の脇荷貿易は、バタヴィア政庁と賃借人との間で結ばれた契約に原則として基づいており、政庁と賃借人はお互いに補完しあう密接な関係性を維持しておこなわれていたことが明らかになった。また、脇荷物の種類は従来と変わりはなかったが、薬種類や書籍類など日本の洋学興隆の面からみて、文化史上、重要な取引の品々であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
賃借人の脇荷貿易とその貿易品の解明は、後に展開する管理貿易から自由貿易へと移行する正に近世から近代への転換点を解明する上に欠かすことのできない課題である。天保・弘化・嘉永期の日蘭貿易において自由貿易を目指すオランダにとって脇荷貿易とその貿易品(脇荷物)の輸入は、従来の本方貿易とその貿易品(本方荷物)の輸入にかわって注目すべき重要な取引となっている。一方日本国内においては、脇荷貿易において取引された品々が洋学の発展に多大な貢献を成していたと考えられ、本研究は経済史的な意義だけでなく、文化史的意義においても重要な研究といえる。
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