研究課題/領域番号 |
17K03133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
馬 彪 山口大学, 大学院東アジア研究科, 教授 (20346539)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 王莽 / 新帝国 / 改革 / 標準化 / 都城 / 出土文物 / 新 / 帝国 / 石 / 好是古非今 / 因而不改 / 東洋史 |
研究成果の概要 |
歴代史学者は「新」帝国(9-23)皇帝である王莽が前漢帝国の弊害を改革する「王莽改制」の失敗を理由として否定的な評価をしてきたが、本研究者は三年間を経て出土資料の調査を行った上に、統合検証を通じて1王莽の改革した背景とは前漢後期に行った「是古非今を好む」改革にあった。2都長安の大改造は王莽改制のスタートだ。3王莽が即位空間は彼が「禅譲」政権の特質を表した。4彼の度量衡制の改革はのちの歴代中国王朝の度量衡制に標準化したモデルだ。5彼の空名化封国制の創立は後の時代の先駆者となった。6王莽の改革は表に失敗だといえるが、実は彼の改革は大分後漢の建国皇帝の劉秀に継続されたと判明できたという結論を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の王莽改革に関する研究には、政治・経済・文化・外交の専門分野における事例研究にとどまっている。これと異なり、本研究構想は、第一に王莽が前代帝国の制度的な破綻に対して制度的な「標準化」しようという斬新な視点としてなされた改革であるということ、第二に現代的研究分野と違い、都・封建国・祭祀施設・華夷階級などの改造項目を構築したこと、つまり王莽が古典の国家理想像に真似て制度改革してみた傾向を検証しようとしたものであること、第三に単なる古典文献でなく出土した文物を融合させており多面的な調査研究・検証が可能であることを特徴とした。このように、実学的な検証によって従来の研究に貢献をした意義がある。
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