研究課題/領域番号 |
17K03139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
井上 治 島根県立大学, 国際関係学部, 教授 (70287944)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | モンゴル年代記 / モンゴル史 / モンゴル語年代記 / モンゴル語文献 / モンゴル史料 / 東洋史 |
研究成果の概要 |
18・19世紀のモンゴル年代記には、17世紀前半にモンゴル人が満洲人の清朝の統治下に入って以降、モンゴルの歴史家が満洲語、漢語、チベット語習熟し、それらの歴史書から吸収した新しい知識が加わったという特徴が強く見える。漢語の編年体史書やその訳本によって中国上代から元朝の歴史を記述し、評語を添えるなどの漢籍の影響、前代に増してチベット王統史・教法史を活用した年代記も存在する。18・19世紀モンゴル年代記に強くあらわれているのは、信用に値しない旧来のモンゴル年代記の記す説話的要素を可能な限り廃したり、古代中国の歴史にあわせてモンゴル史を再構成し評価を試みるなどの、科学性を津給した側面もみえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
18・19世紀のモンゴル年代記にかんする研究は従来から存在しており、一定の成果を収めてきた。本研究が目指したところは、18・19世紀以前のモンゴル年代記の特徴をとらえ、それと18・19世紀のモンゴル年代記が異なる点を明らかにしながら、各年代記間に叙述の発想や方法に継承関係があるかいなかを示すことにあった。18・19世紀のモンゴル年代記には一定の歴史学的進展があり、史料批判の精神が発露しているなどのことを明らかにした点に一定の研究上の意義を認めつつも、文献所蔵機関がもつ良本により、安定したテキストを再構し、それによって記述内容の継承関係を明らかにするまでには至れなかったことを遺憾とする。
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