研究課題/領域番号 |
17K03152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
権 学俊 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (20381650)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 朝鮮人特攻隊員 / 植民地朝鮮 / 国家暴力 / 同化 / 国民意識 / 鹿児島知覧 / 忘却 / 歴史認識 / 記憶 / 知覧 / 航空政策 / 特攻死 / 映画 ホタル / 太平洋戦争 / アジア史 / 日本史 |
研究成果の概要 |
本研究は、日韓両国における朝鮮人特攻隊員の成立・誕生、発見と「記憶」を明らかにするとともに、彼らに対する認識が戦前から現在までどのような変容したのかを明らかにした。 戦時中「軍神」として讃えられた朝鮮人特攻隊員は、植民地解放を契機に歴史の汚点と見なされ、歴史の記憶から抹消された。1980年代から日本における慰霊碑建立、韓国における映画『ホタル』上映、そして朝鮮人特攻隊員「帰郷祈念碑」建立をめぐる一連の出来事では、日韓双方の歴史認識に対する歩み寄りの限界が明らかとなった。だが、日韓社会の社会的な成熟と共に、朝鮮人特攻隊員の位置付けを総合的に判断し、客観的に捉え直す動きは最近確実に見られている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、第1に、「戦争」と「同化」と「国家暴力」が折り重なるように押しつけられた朝鮮人特攻隊員という戦跡を歴史社会的に究明する国際的な学際的アプローチができた点、第2に、朝鮮人特攻隊員の「同化」政治の力学、植民地政策史上の位置、朝鮮人特攻隊員が創出・消費される力学の相違など、包括的な分析を通じて、日韓の社会的特質を浮き彫りにしたこと、第3に、これまで研究の及んでいなかった朝鮮人特攻隊員に関する国民意識の変容研究ができたこと、第4に、以上の検討を通じて、日本と韓国の近現代史と現在の私たちの課題を見直すこと、日韓の近現代社会研究の進展が期待できることから、本研究は積極的な意義を持っている。
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