研究課題
基盤研究(C)
バントゥー系アフリカ人とカラード(ケープタウン周辺の先住民、解放奴隷、「混血」の人々)の分断は、南アフリカの人種・民族がもっとも大がかりに分割された過程だった。本研究では、これを20世紀前半期の左翼政治運動について検討した。より具体的には、共産党が1928年前後、アフリカ人の民族解放闘争に特化し、1930年代後半、トロツキストの浸透したカラードの組織化を断念する過程を分析した。
本研究の意義の第一は、南アフリカにおいて被支配人種・民族がもっとも大がかりに分割される過程を、体制側でなく左翼政治運動の関与に注目して扱うところである。第二はバンティング、グールなどイギリスとのつながりも強い人物群をとり上げるところである。第三は、19世紀末の帝国主義期から20世紀後半のアパルトヘイト期への移行を検討しているところである。第四は、現在の政治状況にたいする過去の経緯の影響を探り、(現地の研究者には困難な)ANCによる人種の分断の検討をおこなっているところである。
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Studies and Essays in History and Archaeology, Faculty of Letters, Kanazawa University
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