研究課題/領域番号 |
17K03173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗原 麻子 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (00289125)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ギリシア / 互酬 / 民衆法廷 / アテナイ / ジェンダー / 市民権 / メディア / 公私 / 市民 / 女性 / 法 / 法廷弁論 / 公共性 / 互酬性 / 噂 / 証言 / 法廷 / 感情 / リュクルゴス / レトリック / 法制史 / 民主政 / 互酬制 / 民主制 / 西洋史 / 西洋古典 |
研究成果の概要 |
アテナイでは、前6世紀以降、民主制の浸透と並行して、公私の峻別と男女の領域の分離が進展した。本研究では、公的弁論と民意形成の場である法廷弁論で表明される互酬性と友愛の論理に注目し、女性にとっての市民権の意義、公共圏を支える情報とポリスの関係、家族・ジェンダー・市民統合といった諸問題が法廷でどのように表明されていたのか、公的弁論形成の場としての法廷で、公私領域の区分がどのように説得に用いられていたのかを分析し、アテナイにおける日常的な人的構造が、いかに「互酬性のレトリック」のもとに統合されていたのか、公私の関係性のメカニズムを浮き上がらせることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古典期アテナイ民主制を互酬的な価値観が支えていたことを、法廷という現実の闘争の場で表明された弁論に基づき示すことによって、公私の峻別にもとづく現代とは異なる論理で、近年注目されている顕彰碑文等の社会慣行にたいする理解を助けることができる。
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