研究課題/領域番号 |
17K03176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
足立 孝 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 准教授 (90377763)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中世ヨーロッパ / スペイン / アラゴン / 征服=入植運動 / 封建的空間編成 / 城塞集落 / 商業 / 封建的空間編成の展開モデル / 定住史 / 村落共同体 / 封建制 / 征服=入植運動 / 空間編成 / 領主制 / 流通 / 征服・入植運動 / 西洋史 / 西欧中世史 / 地中海 / アラゴン連合王国 |
研究成果の概要 |
アラゴン南部における大規模な征服=入植運動は、テルエルに代表される国王ウィラの属域と、騎士団領を中心とする聖界領とに二分されるきわめて広域的な領域支配を生み出したが、それは無数の自治的な城塞集落を基礎的な単位とする典型的な封建的空間編成を具現化したものであった。だが、それは商業不在のアラゴン南部という伝統的な学説を裏書きするものではけっしてない。それら城塞集落は、域内分業にねざした所領内流通の基礎的な回路であると同時に、アラゴン南部からバレンシア北部におよぶ広域的な財貨交換ネットワークの結節点でもあったのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、封建制の発達をよぎなくする封建的空間編成そのものが商業の発達を促すことを立証することによって、封建制か商業かという従来の二項対立を全面的に覆すと同時に、商業不在のアラゴン南部と非封建的かつ都市的なバレンシア北部という、地域研究の伝統にねざした理解の懸隔を乗り越え、王国間商業や地域間商業という既存の解釈格子に与することなく、むしろ両地域をもとより経済的に一体化した空間として検討する新たな道を切り開くものである。
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