研究課題/領域番号 |
17K03177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
吉田 正広 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10284382)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イギリス / 第一次世界大戦 / 戦死者追悼 / 社会史 / 戦争記念碑 / ロンドン / 西洋史 / イギリス史 / 地域 |
研究成果の概要 |
本研究は、ロンドンにおける第一次世界大戦の戦死者追悼のための記念碑や式典を、企業や地域社会の観点から、重層的なアイデンティティ形成の問題として位置づけた。特にロンドン・シティの金融機関の従業員の戦死者追悼に焦点を当て、新聞記事を史料とすることで「戦死者追悼の社会史」を目指した。 シティ自治体が関係した市民的記念碑「ロンドン部隊記念碑」と、歴史的にシティと密接な関係を持つ軍隊によって設立された「王立フュージリア(シティ・オブ・ロンドン連隊)記念碑」という二つの記念碑を軸に、シティ金融市場という特殊な地域コミュニティの視点から戦争記念碑を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一次世界大戦の戦死者追悼の問題は、日本では国民国家の観点から戦死者の顕彰の場として位置づけら、「国家のために死ぬこと」を軸に考察されてきたが、イギリスにおける研究成果をフォローすることでまずは「悲しみの場」として位置づけ、その上で「顕彰の場」として理解すべきであると提言した。また、新聞史料を利用して当時の人々の心性にまで迫る「戦死者追悼の社会史」を目指した。研究対象をロンドン・シティに限定することで、地域コミュニティの観点から戦争記念碑を考察することで、記念碑研究の方向性を提示した。 今日、現実に戦争が起こるような状況下で、戦死者追悼という視点から戦争について考える手がかりを提示した。
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