研究課題/領域番号 |
17K03179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松井 康浩 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (70219377)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Peter Reddaway / Pavel Litvinov / Stephen Spender / Karel van het Reve / Edward Kline / 長い1970年代 / 異論派 / デタント / Index on Censorship / ピータ・レッダウェイ / パーヴェル・リトヴィノフ / スティーヴン・スペンダー / ゲルツェン財団 / 人権 / カレル・レーヴ / Index on Censorship / カレル・レーヴェ / グローバル・ヒストリー / 西洋史 |
研究実績の概要 |
本研究は、1960年代後半以降、言論・表現の自由を核とした基本的人権を擁護し、当局の迫害に抗したソ連異論派の言論活動と、それを支援した西側知識人・ 市民の越境的実践及び両者による共同プロジェクトの実態を描き出すグローバル・ヒストリーの試みである。 特に注目するのは5人の人物とその活動、そして彼らが作り上げた人的ネットワークである。ソ連異論派の代表的人物で、後に米国に移住してソ連の人権擁護活動を続けたPavel Litvinov、1967年-68年にモスクワに滞在してリトヴィノフを含む異論派との交友関係を築き、帰国後に異論派文献を出版する「ゲルツェン財団」を設立したライデン大学教員Karel van het Reve、1930年代から知られた英国の詩人で、リトヴィノフの要請に応えて国際支援委員会「作家学者インターナショナル(WSI)」を立ち上げたStephen Spender、LSI教員で、著名なソ連研究者として様々な異論派支援活動に深くコミットしたPeter Reddaway、父親の事業を受け継いで衣服チェーン店の社長を務めつつ、ロシアやソ連に関心を抱いてロシア語を学び、ニューヨークで異論派関係文献を刊行するフロニカ出版をはじめとした支援事業を展開した米国人Edward Klineである。 本年度は、研究期間をさらに延長し、パンデミックにより中止を余儀なくされたきた国外での資料調査を行い、本研究のとりまとめの作業を飛躍的に進める予定であったが、今年度も海外調査を実施できず、現状の研究条件の下で、出版を目指す著書の執筆作業を進めた。昨年度に執筆を終えた序章に続き、第1章「長い1970年代の冷戦・ソ連・異論派」の執筆を行った。それに関連して、国内での資料調査を通じて、本研究プロジェクトが主に対象とするデタント期の冷戦研究の成果を原稿に取り入れることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の最終目標は英語でのモノグラフの出版である。その著作を構成する複数の章にあたる英語論文はすでに刊行し、さらにモノグラフのエッセンスを日本語で執筆し、まもなく刊行される予定である(「ソ連の異論派と西側市民の協働:揺らぐ冷戦構造下の越境的ネットワーク」『世界歴史』第23巻、岩波書店、近刊予定)。 ただ、その他の主要な章の執筆状況は、海外での資料調査が行い得なかったことも影響して、芳しくない。そこで、海外で入手予定の資料に依拠せずに執筆が可能な部分の執筆作業を本年度も進めてきたものの(序章と第1章)、作業の遅れは否めない。 さらに一年の研究期間の延長が認められたので、2023年度は研究活動を飛躍的に発展させたい。
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今後の研究の推進方策 |
さらに一年間の研究期間延長が認められたので、2023年度は、本研究を遂行する上で欠かせない海外資料調査を行い、その資料に基づいた執筆活動に取り組みたい。パンデミックに加え、ここ2年は所属部局の長の職務に従事していたことも作業の著しい遅れにつながったが、2023年4月よりその職務も終了し、研究活動に本格的に戻ることが可能になるため、遅れを取り戻すべく作業に専念したい。
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